檸檬
どもどもこんにちは。
うるです。
というか既に何度か読んでいます。
この本は読書の面白い部分を気づかせてくれた本で、
読書が僕の趣味になったキッカケの一冊なので紹介しようと思います。
それと、写真は焼肉屋さんのマル秘カレーです。笑
タイトル通りの檸檬をそっと置き去りにする物語です。
いや、ほんとに笑
初めて読んだ時はわけのわからない話でした。
ただなんかよく分からずモヤモヤする、そんな印象です。
この話は短編小説なので、外出する際によく持ち歩いていました。
「つまりはこの重さなんだな」
「何がさてはわたしは幸福だったのだ」
なんて意味ありげで印象に残る感傷的な言葉が多い小説です。
何度か読むうちに見え方が変わってきて、
作中の「檸檬」が自分の中にある純粋さや美しさを表しているように感じたんです。
かつては惹かれていた香水やら画本やらと再び会いたいする場面。
檸檬を手にしてからはそれら身を飾る煌びやかなものたちがガラクタのように見られる。
私の中にある真の価値、美しさに気がつき、
周りを飾るものの輝きが急に醜く見えるようになるのと同時に
自分の真の価値が所詮この檸檬ひとつ程度だと気づく。
今まで幸福であった私は幸福であるように装われた私であり、
そこに真の価値はないと。
つまり
飾りを取り去った自分の価値の重みが檸檬ひとつ程度で、
今までの楽しんできた人生の価値としても結局この檸檬ほどの重みしか持たないのだろう。
こんな風に作中における檸檬の見え方が大きく変わった経験の話でした。
梶井基次郎が何を考えて作品を作ったのかなんて僕は知りません。
僕の考察はあくまでも僕の考察であるだけですが、
檸檬から読書の、
もっぱら同じ作品を読み返す楽しみを学びました。
言い回しが難しく、読みにくい話もたまには良いと思いますよ。
P.S
とっても美味しいカレーでした。
目玉焼きも綺麗です◎